
シッターさんにランチを調理してもらい、お弁当や夜ごはんに活用。
今年の6月セブに移住するにあたり、ベビーシッターさんをどう探すか検討しました。
ネット情報を検索するとシッターさん紹介のエージェントがあるようだけれど、現地日本人ブロガーの方々の記事を拝読しているといまいちいい話がでてきません。。
すぐに辞めたり、期待している仕事ができない・しなかったり、金品・物品の盗難にあったり、家族や彼氏を連れ込んだり等等。
フィリピン移住というと、子供好きで、人懐こくて明るいベビーシッターやお手伝いさんが安く雇えて、ママが楽ちんという夢のような生活を妄想してしまいますが、ゼロから信頼のできる、”使える”シッターさんを探すのは結構難しいようです。

ホットケーキにカリカリベーコンをサンドしてミルフィーユみたいにすると美味しい!子供たちリクエスト
今年3月の親子留学中にお世話になっていたシッターさんなら子供もなついているし、そこそこ信頼できるし、いいなぁと思ったのでFacebookでコンタクトをとってみると、彼女も絶賛職探し中(フィリピンでは若者の雇用の受け皿確保は非常にシリアスな問題です)。
セブ移住前にシッターさんが見つかるという幸運に恵まれました。
親子留学から移住までの期間が短かかったのも幸いしたかもしれません。
移住後にシッターさんをどこで見つけたか日本人ママの方に聞いてみると、語学学校でお世話になっていたシッターさんや語学学校のスタッフ・先生の家族や知りあいをシッターさんにする、人づてや知り合い・帰国される日本人のシッターさん紹介などが手堅い(確実という保証はない)と口々におっしゃいます。
ご家庭や移住のシチュエーションによってシッターさんの探し方も様々なようです。

フィリピン料理のおかゆ、アロスカルドを作ってもらいました
シッターさんの給料ですが、語学学校で支払っていた金額が1か月(平日8時間契約、実際は早く帰してました)12000ペソ(約25000円)でした。
現在は交通費込みで1か月ランチ付き10000ペソ+交通費1000ペソ(約23000円程度)を支払っています。半月ごとに半額ずつ給料支払いです。
平日週5日で朝9時から午後14時前後までの時短勤務(時給換算で230円ぐらい?日本の子育て事情からすると天国?)。
1歳の赤ちゃんのママで旦那さんも仕事から4時半には帰宅するということなので早めに帰してあげています。
これはおそらくセブでフィリピン人ベビーシッターさんの給料としてはかなり条件の良い金額なのかなと思います。
聞き込みによると住み込みで月給6000円~10000円(3食メイド部屋付き)。
通いで12000円~16000円くらいでしょうか。年々インフレで物価上昇中なのでこの限りではないと思いますが。
日本とセブでダブル生活中の我が家も家計に余裕があるわけではないので、シッターさん給料も安いにこしたことはないのですが、それなりの金額を妥当と思って払っているのは、彼女を信頼し仕事ぶりに満足し「できるだけ長く働いてほしいから」です。もともと焼き菓子職人の彼女がシッターとして継続勤務するのはうちが初めて。英語が話せて、料理・掃除ができて、子供の世話ができて完全に任せられて、盗みや悪さをしないというシッターさんだけでも十分に貴重でありがたいですが、謙虚でよく気が付き、勝手に動いてくれる働き者で、クリエィティブなシッターさんなので助かっています。
いや、助かっているどころではないね、セブ暮らし彼女なしでは母、生きてはいけぬ笑。

日本のカレーライスも作ってもらいます。バーモンドカレー甘口なら、キッズもフィリピン人シッターさんも食べられる。
ここには分かりやすくベビーシッターさんと書いていますが、子供たちには「シッターさんじゃなくて、セブでの暮らしのいろんなことを教えてくれるTeacherだからね」、と言っています。
彼女にも仕事をお願いする初日に、
「あなたにはシッターではなく、子供たちの2番目のママになってほしい。私のパートナー(右腕)になってほしい。」
と伝えました。

定番、安定のチキントマト煮込み。毎日チキン胸肉ばっかり食べてます。
シッターさんにお願いしている仕事ですが、部屋の掃除、整理整頓、ランチづくり、下の子のお迎え、音楽スクールへの送り迎え、買出し、下の子の遊び相手、スクールの制作物補助、庭の草むしり、ランドリーのピックアップ等等、その時々でサポートしてもらうことは様々です。
洗濯は毎日外のランドリーで洗い・乾燥・たたみまでアウトソーシングしているし、掃除もシッターさんにまかせてるし、ランチに作ってもらったものをそのまま夕食やお弁当に転用したりしているので、ママの家事の負荷は日本にいたときより減ってます。
ただ発展途上国なりの生活のめんどくさいことや(家が頻繁に壊れるとか)、クレイジーに勉強するスクールの学習サポートや、幼稚園が2時間という短い時間のため、バタバタしているのは一緒です。

ごはんが余ってたらチャーハンとラーメン
日本人の私、シッターさんやお手伝いさんを当たり前に使うのに慣れているわけではありません。
中国に住んでいた10年以上前、掃除・調理で時給140円くらいでおばさんを雇っていましたが、買い物したお釣りの小銭や野菜をくすねる、掃除の手を抜く、などあったようですが当時は仕事が忙しすぎてあまり気にしていませんでした。
シッターさんやお手伝いさんもいろいろな性格や家族背景のフィリピン人がいるので、当初から仕事への期待値を高く持たずに、子供をほんの束の間でも安全に見てくれるだけでもありがたいと思って付き合うのがいいかもしれません。

トウモロコシの皮むきを一緒にやる

おやつのトウモロコシ
とても働き者で、信頼できるシッターさんですが、これまで給料の前借りは3回ほどあり全て応じてきました。
ちなみに給料の前借りはフィリピンでは普通のことのようです。日本人からすると面食らってしまいますよね。
私も最初は信頼していいものか不安になりました。毎月これだったらどうしよう?みたいな。
子供の1歳の誕生日パーティを開きたい、旦那さんのお誕生日お祝いにサプライズでチキンとケーキを買いたいから、子供のミルクとおむつを買うお金がない、という理由です。同じママとしては切実な理由で理解できます。
今では、前借りは1か月までなら良し、正し常に現金があるとは限らないので前もって相談してね、と伝えています。
長く一緒にいると情も移りますが、一定の線引きはどこかで必要と思っています。

シッターさんがレゴで作ったジプニー。お絵描きやレゴ作るのがめちゃくちゃ上手!!なんでも作っちゃう。
他に気を付けている・配慮していることは、紛失すると困る貴重品は鍵付きで管理か常に携帯(といってもほとんどない)、やってほしいことや思っていることは言語化して伝える、常に感謝とリスペクトを示す(フィリピンでは怒鳴る、怒るのは厳禁です、改善してほしいことがあるときは伝え方に配慮必要)、不要なもので使えそうなものやお菓子・オカズなどシェアできるときは家族にもたせてあげる、病気・用事で休みたいときは柔軟に対応(4か月間で4日休み、2回ぐらい早退の申し出あり)。

息子の髪切り、近所の超ローカルなヘアカット(60ペソ、130円くらい)も連れてってもらいます
フィリピン人富裕層の家庭では、家事手伝い担当、シッター担当で2人ぐらいメイドさんがいるのも普通です。
同じビレッジ内の医者、弁護士等の家庭だと、これにガードマン、ドライバー付き(車が2、3台くらいある)。
タウンハウスには1階あたりに3畳くらいのせまいメイド部屋がついています(我が家ではHOME OFFICEにしてますが)。
夕方すぎて家事も終わり、涼しくなると各家庭のメイドさんたちが外にたむろしておしゃべりしています。
英語が話せないメイドさんもけっこういます。仲良しフィリピン人ママは、16歳のシッターさんが終日Facebookばかり見ているので解雇、家事手伝いで雇っていたおばちゃんも給料渡して地元に帰省したら先月から戻ってこなくなった、ヘルパーがいなくて超大変と嘆いています。
フィリピン人でもいいメイドさんを探すのは簡単ではないようです。
フィリピンはいまだに洗濯手洗い率が非常に高いのでメイドさんがいなくて子供多いとほんと大変そう。

シッターさんと息子とジプニーでおでかけ
最初は息子と二人きりで外出してもらうことも不安でした。
シッターさんへの信頼というより、息子はまだ英語も話せないし、途中何かあったらどうしよう?みたいな。
今では息子も慣れて、知っている英語を駆使して言いたいこと言えるし、ジプニー、トライシクル、ハバールハバール(バイク)など駆使して、シッターさんと二人でどこへでも行きます。
二人に買い物を頼んだり、お習い事に連れて行ってもらったり、モールの遊び場に連れ出してもらったり。
お出かけする際には、十分かつ多額ではない現金(小銭必須)をコインケースに持たせています。
シッターさんはきちんと使った金額を報告してくれています。
突然雨が降ったら自分の帽子を息子にかぶせてくれたり、日差しが強いと傘をさしたり日陰に連れて行ったり、疲れて歩けずぐずり始めると抱っこしてくれたり、MacDonaldでうんちをもらしてもパンツを洗って帰ってきてくれたり、息子が悪さやいたずらをしても怒鳴ることはなく、一人で走り出してもすぐに後を追って行ってくれるし、これまでのお世話っぷりを観察してきて安心して任せられています。
おかげで子供たちは二人ともシッターさんが大好きです。もちろん私も。

スクールイベントのDIYコスチュームづくり
娘のダンスの衣装をDIYしなくてはいけないときも、完全にまかせて作ってもらいました。
こういうクリエイティブでそこそこ器用なところも子育てサポートには大助かりです。

息子のお誕生日のデコレーション
移住したばかりで、まったく余裕がないときに息子のお誕生日でした。
パーティグッズのお店で、適当にデコレーションを買い集めたら、とてもセンス良く飾り付けをしてくれました。
おかげでセブで初めてのお誕生日も無事お祝いできました。
経済発展とエネルギッシュな街の風景が目を引く一方で、経済的余裕とは程遠く慎ましく1日1日を送るフィリピーノの暮らしを学べるシッターさんがいてくれるのは、学校にも通学していない・外で働いていない私にとっては大切な社会の窓口でもあるのです。

息子自転車を修理するシッターさん。こういう暮らしで当たり前の生活する力は自分は失ってる気がしますね。
comments