
それは平和な、いつも通りバタバタしている朝のこと。
息子、まさかの野良犬にかまれた事件で幕を開けました。
庭で、「ママー、犬にかまーれーたー」、とのんきな息子の声。
え?、ええええ? Excuse me??
息子の手首を見てみると確かにがぶりとかまれた痕があります。周囲を見渡すと、敷地内で見かけない黒い野良犬が歩いています。あれは野良犬??とりあえず写真を撮る。海外暮らしはなんでも写真撮っておくと後で助かります。
フィリピン、そこら中に野良犬が歩いてて、皮膚や目の状態から見るからに病気そうなやばい犬もいます。息子が噛まれた犬は見かけ上は健康そう。息子の傷口は大したことないけど、最近のニュースが頭を駆け巡り焦ります。
ノルウェー人女性が狂犬病で死亡、旅先のフィリピンで助けた子犬にかまれる
https://www.google.co.jp/…/www.afpbb.c…/articles/amp/3224538
とりあえず病院行って狂犬病接種だよね? でも朝6時。まだ頭がよく働かない。。。セキュリティのガードに言いに行ったら超爆睡して寝てるし、野良犬追い払ってもくれないし。(このガードはあとでクビになりました。。)
近所のおじさんたちは病院行け、いやにんにく塗れ、いや玉ねぎぬれって言うし。
とりあえず速攻Facebookに投稿してフィリピン人から知恵を借りることにしました。
“とにかく速攻傷口良く洗え”
“すぐ病院行け”
“狂犬病ワクチンと破傷風ワクチン打て”
“近くの病院はここだ”
“娘の学校送ってってあげる”
と貴重な情報と助けがすぐさま得られました。世界一FB使用率高いフィリピン暮らし、Facebookはライフラインとして上手に使うべし。

こうして息子が噛まれたあとすぐさま、娘の送迎やら持ち物の準備ご近所さんが勝手にやってくれて、シッターさんも早く来てくれて、病院に予約電話。
病院での待ち時間半端ないのは勘弁だったため、病院電話する際は薬局に狂犬病のワクチン在庫を確認してからアポとり向かいました。
医療英語不安な場合はセブではジャパニーズヘルプデスクに電話すれば医療通訳サポートしてくれます。コストかけたくないのと、通訳介すよりも自分で医者と話して判断したいから今のところは利用してません。
結果10時30分のアポで14時30分帰宅、上出来かと思います。ドクター診察後、薬局でワクチン買い、ナースに処置してもらいました。ちなみにフィリピンの病院、決済しないと処置はなし!
海外医療保険でのキャッシュレス診察使えない場合は、大量の現金すぐに準備できない場合もあるから、クレジットカードが使える病院を確認しておくと助かります。

狂犬病ワクチン2種類と破傷風ワクチン、合計6本を当日接種、噛まれた手首傷の周りを囲むようにする注射3本が見ていてもかなり痛々しい限り。
フィリピンの針は痛い。日本より太いのかな。シーツで縛られた息子が我慢できるようミントガムを5個口に入れて痛かったら噛みしめるように言いました。
ほんとよく頑張れたのは普段から体の仕組み、病気の仕組みを図鑑やビデオで見ていたから5歳児でも何故6本も注射するのか話せば理解できたことと、すぐ終わるとか痛くないとか嘘でごまかさず、これは痛いんだ今から痛くなると全部実況中継してあげたのと、我慢する武器ガムのおかげ。 気をそらすためにつけた好きなビデオは全く役立たずしっかりと注射を見つめていました。
フィリピンでははしか、デング熱、狂犬病などいろいろ流行ってますが、基本的な対策してればおそらく大丈夫です。予防接種、虫除け、動物に近づけないなど。
狂犬病に関しては日本では馴染みがないので、フィリピン来たらまず犬や猫を触らない、追いかけたり刺激しない。そこらにいる動物はたいていのんびり昼寝してるため普段は噛まれたり危険は感じません。
フィリピン来るために狂犬病ワクチンを日本で打つ必要はないかと思います。1本15000円くらいと馬鹿高いし複数回3-4回必要だし2-3年しか持たないし。最悪噛まれたら噛まれてすぐに現地で打てば大丈夫です。
もしも噛まれたら噛まれた場所をすぐに念入りに石鹸で洗う。
明らかに健康そうな犬なら噛まれても大丈夫かも?と思っちゃうけど、狂犬病は発症したら致死率100%、そこで時間とお金とめんどくささのギャンブルする意味はないから、できるだけ早く病院に行き、狂犬病ワクチンを打つに限ります!!



ワクチンは2種類ありました。
1.狂犬病ワクチン (VEROCELL)
2.人の血清から作られる即効性の狂犬病ヒト免疫ワクチン→1回当日限り、血清だから高い。日本では打てない。6000ペソ前後、13000円くらいする。傷口から脳に狂犬病菌が到達するのを予防するワクチン。
1は1800ペソ前後4000円くらいを、3-4回打たないといけません。当日、3日後、7日後、14日後。狂犬病にかかってる犬はだいたい10日で死ぬみたい。
噛まれてるため追加で破傷風( boostrix )の接種も勧められますが、前回の接種から期間が空いていたら受けといても良いかと思います。
子連れは病院には必ず母子手帳持ち歩く。予防接種の種類、接種年齢、英語名はヒマな時覚えておくと病院での会話に困らない。
長期滞在の場合、日本の推奨対象年齢や接種時期にこだわらず、渡航先の情報調べて、自分で考えて対応する。
フィリピンなら、はしか、破傷風など最後に打ってから期間空いてる場合は追加で打つのを検討しても良いかも。インフル接種は日本だと秋だけど、一年中かかる可能性あるから打っておくとか。
そして病院で受けた処置や処方箋の写真、薬やワクチンの写真、全部とれるならとっておくといいです。
今回は犬の写真、噛まれた部分の写真、各予防接種の薬の写真を撮影。ドクターとの会話で見せる、後から医療保険に請求出す書類作成する、後から自分で薬の詳細や副作用について調べる等等、使える場面たくさんあります。

ところで息子が噛まれた理由は、大事にしている庭に入り込んだ野良犬をしっしっと追い払おうとしてガブリとされました。今後犬猫に近づかないのと、庭に柵を作る対策します。
狂犬病、破傷風ワクチンにかかった今回医療費、17000ペソ、35000円くらい。チーン。
4回通院、注射よく頑張った。この事件以降、息子も娘も犬や猫に全く近づかなくなりました。それもそれでちょっぴり子育てとしてはさみしいのだけれど、命には代えられない。
これだけ親子留学も流行ってることだし、留学体験記を超えた海外親子暮らしサバイバル本とかあったらいいね。
犬猫に噛まれたらどうする、
食中毒どうする、
強盗にあったらどうする、
防犯上持ってくもの、
世界で流行ってる病気や死亡例、
日本と海外のワクチン違い、
トイレサバイバル、
マーケットや自己交渉買い物の仕方、
宗教、カルチャータブー、
子供に何をどこまで話して練習しておく、とかとか。
comments